もやもやチェリーボーイ
友人のダンセーの家で鍋パーティーをした。
その友人ダンセー(33)は、たいへん性格が良く、かつ正直者でマメで気が利く。
が、彼は素人童貞だった。
専らプロの方々を相手にしている(本人談)。
別にそういう性癖を持っている訳ではない(本人談)。
彼女ができないのだ。切望しているにも関わらず(本人談)。
鍋パーティーの日も彼は勤勉さをフルに発揮してよく働いた。
鍋の準備から野菜やパンの準備から、殆んど全ての作業を率先してこなしてくれた。
なんて良い奴なのだろうか。こんなダンセーがモテないなんてこの国はマチガッテイルヨ。
そしてパーティーも終盤となり、ダンセーは飲み物を取りに台所に行った。
リビングに残された私と友人(女)は、何の気なしに本棚を見た。
そこで漫画雑誌にはさんでカモフラージュしているエロ本を見つけた。
裸の女性のショットを綴った極めてストレートでノーマルな一冊を。
私たちは、見つけてしまったことを言えなかった。
なに、こんなの隠して、あははとは笑えなかった。
あまりに1冊の本は多くを語りすぎていて重すぎたのだ。
友人と私はまっすぐな目で頷きあってそっと棚に本を戻した。
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